古井智オフィシャルブログ

古井智 美術家 芸術学博士 (Twitter:@satoshifurui7)

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4.歴史認識に関わる具体的な問題点

4-3.ロバート・ケネディ著「13日間 キューバ危機回顧録」の改竄問題
 英語原書の問題だが、ロバート・ケネディ著「13日間 キューバ危機回顧録」は、改竄されていると指摘される。兄のジョン・F・ケネディのスピーチライターだったセオドア・ソレンセンが、ロバートの没後にその遺稿を出版したとされているが、その序文で「彼の指定遺言執行人の要請により、私はこの稿の意味を明快にするためや、構造、文法といった面で小さな訂正を数多く加えた。」と書かれているのである。つまり、ロバート・ケネディの遺稿にソレンセンが、恣意的に手を加えたと言われているのであり、それはオリジナルの「ロバート・ケネディの著書」とは言えないのである。
 故人の遺稿に関して、編者が註を付記するのならおかしくはないが、故人の遺稿の本文を恣意的に改竄して、その故人の著書として公刊していいはずはないだろう。それをやったら、故人の純正の著書とは言えなくなるのである。いわば、セオドア・ソレンセンは、その序文で自身の改竄を自白していたと言えるのだろう。ソレンセンも、それをやらされたのかも知れない。「彼の指定遺言執行人」とは、それをやらせた者のことだったのかも知れない。序文でソレンセンがそれを書いていなければ、読者には改竄がわからないはずのことだった。事実を隠すために、改竄させる理由があったということになるだろう。
 ジョンとロバートの父のジョセフ・P・ケネディは、アメリカが第二次大戦に参戦する直前の駐英大使だった時に、ナチスの迎合者になったためにルーズベルト大統領によって更迭され、以後政界に関わることはなかったのである。
 英語原書における改竄の問題だが、日本語訳書もそのまま翻訳され、ロバート・ケネディの著書として出版され、流通しているのである。


4-4.ピエール・カバンヌ著『デュシャンとの対話』の仏語原書の初版以降の改竄疑惑(内容説明へ)(次ページ)

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